会社を「作る」話は世の中にたくさんありますが、「たたむ」話はあまり語られません。でも、経営をしていれば誰にでも起こりうることです。
僕自身、2020年にドバイで手がけていた事業の設備を売却し、法人を清算して、一つの区切りをつけた経験があります。正直、精神的にも一番きつい時期でした。でも、あのとき「きちんとした手順」を知っていたら、もっと落ち着いて動けたと思います。今日は、その経験も踏まえてお伝えします。
なぜ「清算」を事前に知っておくべきなのか
「うまくいかなかったらどうしよう」と考えるのは気が重いものです。でも、経営者として知っておくべき理由は明確です。
UAEでは、会社をきちんと閉じないと、あなた自身に不利益が続くからです。
- ビザをキャンセルしないまま放置すると、日数に応じて罰金が積み上がっていく
- 罰金を放置すると、次回UAEに入国する際にトラブルになる可能性がある
- ライセンスや従業員のビザも、正式な手続きを踏んで解消する必要がある
- 株主・取締役としての義務を果たさないと、月々の罰金だけでなく、追加の制裁や民事訴訟のリスクもある
「なんとなく国を出れば終わり」ではない、というのがUAEのルールです。
清算のおおまかな流れ
- 株主総会での清算決議:会社をたたむことを正式に決定します
- 清算人の選任:清算手続きを進める担当者(清算人)を決めます
- 各機関への通知・ライセンスの解除申請
- 従業員がいる場合は雇用契約の終了・ビザのキャンセル
- 取引先・銀行など関係先への債務の清算
- 官報等での公告期間(債権者からの異議申し立てを受け付ける期間)
- 最終的な会社登録の抹消
法人を作るときと同じように、清算にも順番があります。一部を飛ばしてしまうと、後になって「実はまだ手続きが終わっていなかった」という状態になりかねません。
特に気をつけたい3つのポイント
① ビザのキャンセルは最優先で
会社を離れる、あるいは事業をやめると決めたら、まず自分自身と従業員のビザキャンセル手続きを進めることが大切です。放置期間に応じて罰金が発生する仕組みになっているため、「気づいたら結構な金額になっていた」ということが実際に起こります。
② 銀行口座は最後まで気を抜かない
会社の銀行口座も、正式な清算手続きが完了するまでは残高や取引の説明を求められることがあります。清算の過程で、通帳のコピーや取引履歴の提出を求められるケースも多いので、記録はきちんと残しておくことをおすすめします。
③安さだけで清算代行を選ばない
清算は「もう稼働していない会社の手続き」なので、つい費用を最優先で業者を選びがちです。ただ、ビザキャンセルや銀行口座の解約が中途半端なまま終わってしまうと、後から罰金や再入国時のトラブルという形で跳ね返ってくることがあります。
最後まできちんと伴走してくれるかどうかを基準に選ぶことをおすすめします。
例えば、単なるライセンスキャンセルだけでなく、FTAのVATやCITの登録解除まで全会社登録に関わる全てを解約されているかを見てくれる業者を選ぶのが安心です。
「たたむ」は失敗ではない
これは僕自身の経験から強く言いたいことですが、事業をたたむことは、経営者としての失敗ではありません。次のステップに進むための、ひとつの決断です。
僕自身、2020年に一つの事業を清算した経験があったからこそ、2021年にBiz Easyを立ち上げることができました。きちんと区切りをつけたからこそ、次に進めたと思っています。
さいごに
「まだそんな段階じゃないから関係ない」と思っていても、知っておいて損はない話です。もし今、実際に清算を検討されている方がいれば、一人で抱え込まずに、まずは状況を整理するところから一緒に考えましょう。
LINEで気軽にご相談ください。
ちなみに私自身は、こうした個人向けの発信とは別に、東証プライム上場企業の中東進出まで支援する会社(Biz Easy FZCO)の代表もしています。
個人経営者、個人事業主の方も、大手企業と同じ品質でサポートしますので、安心してご相談ください。












