この記事では、UAEドバイにいる日本人ドクター福田淳子先生をお伺いし、移住時に気になるドバイの医療事情などをお伺いしました。
2012年からドバイで医療に携わる日本人ドクター。日本人女性内科医による一般診療、健康診断、予防接種などを提供。
福田先生が所属するAmerican wellness centerでは、福田先生を始め、日本語スタッフが在籍し、日本人への徹底的なサポート体制をしき、現地の日本人に評判をえている。
海外で日本人に安心な医療を提供
福田先生はもともと日本で医師免許を取得し順天堂大学病院など国内の病院をはじめ、フランスのパリ、中国上海、英国マンチェスター大大学院等を経て2012年よりドバイで診療しています。
現在では患者さんの8~9割がドバイや周辺諸国に住む日本人です。
福田先生の専門は内科ですが、中東地域で診療している日本人ドクターは限られているため、内科やその他の一般診察/総合診察に加え定期健康診断やワクチン接種も日本人向けに行われています。院内で可能な検査は福田先生が行いつつ、必要に応じて施設内外の専門医を紹介するなど、まずは福田先生が窓口となり柔軟に対応して頂ける体制を作られています。英語が不安な方に対しても、日本人スタッフによる通訳同行なども状況に応じて可能で(状況や日程などによっては対応できない場合もあるので要相談となります)、他科での診察内容を日本語で説明をしたりなども対応されています。
UAEの医療事情
UAEドバイは、中東の中でも医療は進んでいて、中東近郊からの重要手術案件などは、ドバイに搬送されてくるケースがあるほど。中東地域では恵まれた医療環境です。ドバイは医療ツーリズムにも力を入れており、色々な国の企業が多数進出し、大規模な医療施設も多く作られています。
ドバイは他の産業と同様に医療も外国人の労働力に頼っています。Drが教育を受けた場所によって医療の方針に多少違いが出てくるところがあります。
保険制度やシステムも全く違います。日本は国民皆保険で高度な医療を安価で平等に受けられ大変恵まれていますが、UAEでは60社以上ある保険会社から自分で選び、その会社や選んだプランで保険料も保険が適応される範囲も大きく異なります。また、医療費も日本の保険点数のような統一されたものはなく、医療機関によって料金設定も異なります。欧米人が多く受診する欧米系資本の医療機関は欧米で教育を受けたドクターが多く働いていますが、料金設定も高額です。
病院の体制
American wellness center はドバイヘルスケアシティー(DHCC)にある民間の専門クリニックです。
対応している診療科は以下になります。
- 内科
- 耳鼻科
- 産婦人科
- 精神科
- 心理療法
- 整形外科
- 理学療法学
- ペインクリニック
救急
American wellness centerは救急対応していません。救急の際は、City hospitalやAmerican hospitalなどの救急外来のある病院にいくことをおすすめしています。
内科
福田先生の専門。風邪や胃腸炎などの急性疾患、糖尿病・脂質異常症・高血圧・痛風などの慢性疾患、その他の一般診療、ワクチン接種など。
小児科
福田先生も対応していますが、必要に応じて、小児科の専門医を紹介しています。
産婦人科
院内に産婦人科医が在籍しています。妊婦健診、出産も病院にて対応。簡単な婦人科疾患には福田先生も対応しています。
精神科
メンタルヘルスにも対応しています。院長は精神科医で、他の精神科医、心理療法士も多数在籍しています。福田先生を介しての紹介も可能です。
健康診断
日本の法定検診を網羅するものから人間ドックプランまで、希望に応じて検査を追加しオーダーメードできます。ご興味あるかたは、お問い合わせください。
健康保険
UAEでビザを取得し長期滞在するには健康保険の加入が必須となっています。医療を受けるための保険には主に2種類あります。
- 海外旅行保険(UAEが対象国になっていること)
- 現地ローカル保険
American wellness centerにて保険を使う場合のまとめ
保険種類 | 海外旅行保険 | 現地ローカル保険 |
キャッシュレス | 下記リストなら対応可能 | ・AWCでカバーされるのは診察費のみ ・グレードにより一部負担あり。 だいたい15~20% |
メリット | ・診察費・薬代・検査代がすべてキャッシュレス ・通常の範囲の簡単な検査・処置であれば、当日実施可 | ・既往歴、妊娠・出産も全てカバーされる保険のプランを選ぶことができる。 |
注意事項 | ・既往歴、妊娠、出産は対象外 ・1つの新しい疾患に対し6ァ月間しかカバーされない ・受診前に保険会社に電話し、支払保証をAWCに送ってもらう。 | ・保険会社、グレードによりカバーされる内容、自己負担額(割合)は様々 ・AWCで使えない会社もある ・検査は都度保険会社の承認が必要。全部の項目がカバーされるとは限らない。すぐに検査は出来ない。 ・すぐに検査を行いたい場合は、まず自分で建て替えて、後で保険会社に自分で請求。払い戻しの有無・額等はAWCでは把握できない。 ・保険の種類により、カバーされない薬があったり、ジェネリック薬しかカバーされないこともある |
訪問前に一度問い合わせいただけると、カバーされる保険会社かどうかはチェックが可能です。American wellness centerでキャッシュレス対応可能な海外旅行保険の一覧は以下になります。
現地ローカル保険のうち、若くて健康なかたがよく入られるビザ取得用の安価なローグレードのものは対象外となります。
- 東京海上日動海外旅行保険
- 損保ジャパン
- JI損害火災
- あいおいニッセイ
- 富士火災
- あさひ火災
- ソニー損保 …など
福田先生からのメッセージ
慣れない土地やシステムでの外国語での受診、不安な気持はよくわかります。私だけですべての疾患をみるのは不可能なので、他の先生や施設を紹介したり、この環境内でより適切な医療にたどり着けるようにお手伝いできればと思っています。小さなことでも気軽に相談しに来れるような街医者として、皆さんの医療的な不安軽減に少しでも役に立てれば嬉しいです。
面談をおえて私の感想
海外挑戦する日本人にとって、いざとなった時の医療面は不安な部分が多かったりするかと思いますが、福田先生のような日本人ドクターがいるというだけで心が安心しますよね。また、実際に既往歴があるかたがドバイに移住・赴任するケースでも、福田先生がかなり親身になってご対応いただくので、かなり安心して移住された方もおられます。日本の医師免許で海外に挑戦しているドクターというだけですごいのですが、親身になって相談にのってくださる福田先生は中東のセーフティーネットとしての機能を担い、いざとなった日本人をサポートし続けています。本当にきさくな先生であり、日本人スタッフのかたもしっかり対応しているので、困った時は気軽にご連絡されることをおすすめいたします。
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