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中東9年ドバイ在住パパ社長のブログ
ドバイでの会社設立・ビザ取得

ドバイ会社設立で考慮すべきメインランド・フリーゾーン比較

こんにちは。ドバイパパ社長の外村です。今回はドバイやUAEでの会社設立時に決める必要のあるメインランド・フリーゾーンをどちらを選択するのがベストなのかを正しく比較・解説したいと思います。

会設立時に一生懸命検討すると出てくる悩みに答えていきたいと思います。

今回解決できる質問例
  • ドバイに会社設立を考えているけど、メインランドって何?フリーゾーンって何?
  • どこに設立するのが一番いいの?
  • それぞれのメリット・デメリットは何?予算は?
  • フリーゾーンは法人銀行口座開設が難しいってきいたけど?
  • メインランドでも外資100%で設立できるようになったけど、違いは?
  • 私のビジネスだとどちらが適しているの?

売上がたてばどこでもいい、と簡単に設立できるのがいいとおっしゃられるかたもいらっしゃるかもしれませんが、長期的にビジネスをし続けるためには、一度検討されるのにそこまで時間はかかりません。私は2017年からUAEに出てきて、支店や現地法人(メインランド)、そして自分の会社はフリーゾーンですが、意思決定にはかなり苦労しました。

そういった自分の苦労や依頼者への要望にお答えしながら感じているわかりにくさを、会社設立の意思決定に役に立てれば幸いです。ビジネスなどによって、適不適があり、コンサルティングサポートしてますので、Lineからお気軽にお問い合わせ下さい。

UAEのビジネスの統治体制と仕組み

UAEは連邦制を採用しており、これはアメリカの州制度と酷似しております。UAEの場合は、その州がエミレーツ(Emirates)と言われ、7つのエミレーツ(7首長国)で構成されております。ドバイ、アブダビ、シャルジャ、ラス・アル・ハイマ、フジャイラ、アジュマン、ウムアルクワインの7首長国です。

基本的には連邦政府と7首長国という分け方をしており、連邦政府は基本的にUAE全土をみ、省庁を管轄しております。基本的に会社法や労働法などの法律の大きな枠組みの策定は連邦政府が担っており、その枠組内で各首長国が独自に運用を行っているという状況になります。

UAEの会社運営は、日本で言う経産省(Ministry of Economy)が全体的な会社法などの統括・規制作りのもと、各首長国毎の市庁にDED(Department of Economic Development、経済開発局)という組織があります。ディーイーディーと言われます。

メインランドというのは、本土と訳せるのですが、通常一般的なUAEのエリアのことで、そこを取り仕切っているのがDEDになります。ドバイの場合は、Dubai DED、Abu Dhabiの場合はAbu Dhabi DEDです。例えば、ドバイのメインランドで会社設立する場合は、Dubai DEDに申請をする形となります。

フリーゾーンは日本で言う保税区や経済特別区というのがわかりやすいかと思います。UAEの中でも、指定されたりしたエリアにあります。UAEには少なくとも37のフリーゾーンがあると言われております。正式には45くらいだと言われていたりもしています。この数値が曖昧なように、想像以上にフリーゾーンが乱立しており、少しわかりにくい状況になっている側面もあるかと思いますが、混乱する必要はありません。ご自身のビジネスがどうかによって、すぐこのフリーゾーンがいいというのがだいたい絞れるようになっています。

基本的には、

  • ご自身のビジネスモデル内容
  • お客さんの国・エリア
  • 物流・商流・お金の動きや売上高など

このあたりを整理すれば、基本的にはどこで設立できるかを決定できます。

UAEでの会社設立のメリット

UAEで会社設立をすることのメリットを再度おさらいしましょう。

  • 中東アフリカ・西南アジア市場の玄関口
  • 多国籍のつながりからの横展開が可能
  • 税制
  • ビジネス・ライフ環境の良さ

メインランド・フリーゾーン比較

では、早速どちらにどういったメリット・デメリットがあるか見てみましょう。

Noメインランドフリーゾーン(FZ)
外国人保有100%可能 *1 100%可能
法人税*2なし なし
所得税 なし なし
設立スピード1ヶ月~1週間~
設立容易性アクティビティー次第
法人株主の場合時間かかる
アクティビティー次第
法人株主の場合時間かかる
会社設立費用中~高中 ~高
株主個人・法人可 個人・法人可
会社形態有限責任会社(LLC)
無限責任会社(civil company, sole proprietorship)
公開株式会社
支店、駐在員事務所など
有限責任
支店、駐在員事務所
会計監査必要FZ次第
ライセンス更新要件オフィス更新
ライセンス費用支払
会計監査提出(猶予有)
ライセンス費用支払
会計監査提出(FZ次第)
法人銀行口座可能可能 *3
給与支払い*4WPS制度有り一部除きなし
就労ビザ可能(オフィスに応じて) 可能
雇用制限オフィスサイズに応じる人数に応じてオフィス必要
アクティビティー横断不可(類似を除き)可能
おすすめ業種小売
貿易・小売
レストラン・カフェ
農業
不動産売買・仲介
美容
建設業
修理サービス
製造業
E-コマース
オンラインビジネス
貿易(中東アフリカ拠点)・倉庫
デジタルマーケ
コンサル
ITソフトウェア
ビジネスサービス
メリット実店舗・オフィスを持ったビジネスに向いている
販売時に関税等不要
UAEやドバイ政府から歓迎される
特別なライセンスが取得しやすい
設立・運営が容易
中東アフリカ拠点の在庫管理(関税不要)
基本連邦法準拠だが、
外資100%設立可能
貿易事業除き、リモートワーク可能
UAE国外との取引の多いビジネス向け
デメリット運営・従業員採用時の手間
連邦法直結なので政治リスク高い
アクティビティーによってはローカルスポンサーや割高な資本金、雇用条件などが必要
オフィスが必要
従業員を雇うとライセンス・賃料高め

*1 スポンサーが必要になるケースはまだあったり、無限責任ができないなどのケース有り。

*2 法人税は55%と規定されているが、現在徴収されているのは外国銀行支店、石油・ガス・石油ガス会社となっています。

*3 法人銀行口座については、首長国やフリーゾーンによって、開設しやすいしにくいというのは実際のところあるようですが、まったくできないことはないです。

*4 WPS(Wages Protection System)という賃金保証制度という仕組みがあり、UAEの労働省(MOHRE)がUAEで働く労働者を保護する制度で、給与口座を開設し、そのルートで支払をするための雇用主の義務がある制度になります。

いろいろと書いていますが、

UAEやGCCにお客さんがいる場合やドバイで事業を行う必要があるケースは、メインランドが適しておりUAE国外にお客さんがいるケースやオンラインビジネスなどではフリーゾーンが適しております。

ご不明の場合は、面談時にヒアリングさせてもらいながら、どちらが適しているかをアドバイスさせてもらいます

法人銀行口座の難しさ

法人銀行口座開設の難しさは、以下です。

  • 書類準備(株主関連書類) *特に法人株主
  • 書類準備(株主英語銀行口座取引明細3ヶ月分書類)
  • ビジネスプラン作成(財務面、売上・資金流入経路等)

だいたいこの観点で難しいと言われており、設立の書類よりも多く要求され、審査の途中で追加書類を要求されるケースはざらですので、このあたりを抑える必要があります。

このあたりは、銀行員とのやり取りに慣れていないため何が必要かよくわからなかったり、書類準備のめんどくささから断念されるケースが多いように思います。基本的にはビジネスを行う上で、法人銀行口座開設は必要不可欠ですので、このあたりの、場所やアクティビティーに応じて、開設しやすい銀行というのが変わってきます。私の方では、丸投げでないきちんとした銀行口座開設サポートをしていますので、ご安心ください。法人銀行口座はビジネスの大前提となります。

メインランドに向いているビジネス

比較表にも書きましたが、以下のビジネスの場合、メインランドが向いています。

  • 小売
  • 貿易
  • レストラン
  • カフェ
  • 農業
  • 建設業
  • 修理サービス
  • レストラン
  • 不動産売買
  • 不動産仲介
  • 製造業

小売業・貿易業

Eコマースを除き、物を仕入れて売る場合、エンドユーザーに直接売りたい場合、あまり関税を払って購入する手間を負いたい人はあまりいないため、UAE国内やGCC域内をターゲットに販売する場合はメインランドに設立したほうが適しています。

UAE国内に代理店がいる場合は、フリーゾーンでも事足りることになります。

農業

農業資材などの販売でなく、農作物の栽培・販売の場合は、メインランドに設立する必要があります。但し、植物工場などの場合はフリーゾーンでも設立可能ですが、どこにすの農作物を販売するのかを検討すると、メインランドのほうがスーパーなどからは好まれます。これもビジネスモデル次第だと言えるでしょう。

不動産売買・仲介

ドバイの不動産を売買・仲介するには、RERAという当局の承認が必要になるため、メインランドのほうが適しています。実際に売買される不動産はほとんどがメインランド内にあるといっても過言では有りません。

美容

美容サービスの場合は、ロケーションの問題から、メインランドが適しています。美容製品を売買する場合、代理店がいるならばフリーゾーンでも可能、美容製品を自社で販売していきたい場合はメインランドが適しています。

建設業

UAE国内で建設業として工事などを請け負う場合は、メインランドのライセンスを取得している必要があります。

修理サービス

消費者がもちこんで修理をする場合、フリーゾーンだとそのエリアに入るのが手間だったりするので、メインランドのほうが好まれます。

製造業

メインランドでも可能ですし、フリーゾーンでも可能です。但し、メインランドのほうが費用を抑えられることでしょう。

設立サポート

ここには書ききれないほどの情報があり、適したビジネス、適していないビジネス、実は将来こんなことしたいなどの希望条件にもよって、どこに設立するかは重要です。

一度設立すると移転は難しく、一度清算するほうが容易で、また再度設立し、法人銀行口座開設するなどの手間や費用が生じてき、ビジネスに影響をもたらします。

UAEは容易に会社設立できるのは事実ですが、一度整理してスタートすることで、今後のよりよい会社運営ができる環境を手に入れることができることでしょう。

あわせて読みたい😊

👇移住に関する質問集はこちら

👇ドバイ移住に関する税制、タックスヘイブンについて。

👇ドバイでの法人銀行口座解説方法。

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ドバイ会社設立で考慮すべきメインランド・フリーゾーン比較

こんにちは。ドバイパパ社長の外村です。今回はドバイやUAEでの会社設立時に決める必要のあるメインランド・フリーゾーンをどちらを選択するのがベストなのかを正しく比較・解説したいと思います。

会設立時に一生懸命検討すると出てくる悩みに答えていきたいと思います。

今回解決できる質問例
  • ドバイに会社設立を考えているけど、メインランドって何?フリーゾーンって何?
  • どこに設立するのが一番いいの?
  • それぞれのメリット・デメリットは何?予算は?
  • フリーゾーンは法人銀行口座開設が難しいってきいたけど?
  • メインランドでも外資100%で設立できるようになったけど、違いは?
  • 私のビジネスだとどちらが適しているの?

売上がたてばどこでもいい、と簡単に設立できるのがいいとおっしゃられるかたもいらっしゃるかもしれませんが、長期的にビジネスをし続けるためには、一度検討されるのにそこまで時間はかかりません。私は2017年からUAEに出てきて、支店や現地法人(メインランド)、そして自分の会社はフリーゾーンですが、意思決定にはかなり苦労しました。

そういった自分の苦労や依頼者への要望にお答えしながら感じているわかりにくさを、会社設立の意思決定に役に立てれば幸いです。ビジネスなどによって、適不適があり、コンサルティングサポートしてますので、Lineからお気軽にお問い合わせ下さい。

UAEのビジネスの統治体制と仕組み

UAEは連邦制を採用しており、これはアメリカの州制度と酷似しております。UAEの場合は、その州がエミレーツ(Emirates)と言われ、7つのエミレーツ(7首長国)で構成されております。ドバイ、アブダビ、シャルジャ、ラス・アル・ハイマ、フジャイラ、アジュマン、ウムアルクワインの7首長国です。

基本的には連邦政府と7首長国という分け方をしており、連邦政府は基本的にUAE全土をみ、省庁を管轄しております。基本的に会社法や労働法などの法律の大きな枠組みの策定は連邦政府が担っており、その枠組内で各首長国が独自に運用を行っているという状況になります。

UAEの会社運営は、日本で言う経産省(Ministry of Economy)が全体的な会社法などの統括・規制作りのもと、各首長国毎の市庁にDED(Department of Economic Development、経済開発局)という組織があります。ディーイーディーと言われます。

メインランドというのは、本土と訳せるのですが、通常一般的なUAEのエリアのことで、そこを取り仕切っているのがDEDになります。ドバイの場合は、Dubai DED、Abu Dhabiの場合はAbu Dhabi DEDです。例えば、ドバイのメインランドで会社設立する場合は、Dubai DEDに申請をする形となります。

フリーゾーンは日本で言う保税区や経済特別区というのがわかりやすいかと思います。UAEの中でも、指定されたりしたエリアにあります。UAEには少なくとも37のフリーゾーンがあると言われております。正式には45くらいだと言われていたりもしています。この数値が曖昧なように、想像以上にフリーゾーンが乱立しており、少しわかりにくい状況になっている側面もあるかと思いますが、混乱する必要はありません。ご自身のビジネスがどうかによって、すぐこのフリーゾーンがいいというのがだいたい絞れるようになっています。

基本的には、

  • ご自身のビジネスモデル内容
  • お客さんの国・エリア
  • 物流・商流・お金の動きや売上高など

このあたりを整理すれば、基本的にはどこで設立できるかを決定できます。

UAEでの会社設立のメリット

UAEで会社設立をすることのメリットを再度おさらいしましょう。

  • 中東アフリカ・西南アジア市場の玄関口
  • 多国籍のつながりからの横展開が可能
  • 税制
  • ビジネス・ライフ環境の良さ

メインランド・フリーゾーン比較

では、早速どちらにどういったメリット・デメリットがあるか見てみましょう。

Noメインランドフリーゾーン(FZ)
外国人保有100%可能 *1 100%可能
法人税*2なし なし
所得税 なし なし
設立スピード1ヶ月~1週間~
設立容易性アクティビティー次第
法人株主の場合時間かかる
アクティビティー次第
法人株主の場合時間かかる
会社設立費用中~高中 ~高
株主個人・法人可 個人・法人可
会社形態有限責任会社(LLC)
無限責任会社(civil company, sole proprietorship)
公開株式会社
支店、駐在員事務所など
有限責任
支店、駐在員事務所
会計監査必要FZ次第
ライセンス更新要件オフィス更新
ライセンス費用支払
会計監査提出(猶予有)
ライセンス費用支払
会計監査提出(FZ次第)
法人銀行口座可能可能 *3
給与支払い*4WPS制度有り一部除きなし
就労ビザ可能(オフィスに応じて) 可能
雇用制限オフィスサイズに応じる人数に応じてオフィス必要
アクティビティー横断不可(類似を除き)可能
おすすめ業種小売
貿易・小売
レストラン・カフェ
農業
不動産売買・仲介
美容
建設業
修理サービス
製造業
E-コマース
オンラインビジネス
貿易(中東アフリカ拠点)・倉庫
デジタルマーケ
コンサル
ITソフトウェア
ビジネスサービス
メリット実店舗・オフィスを持ったビジネスに向いている
販売時に関税等不要
UAEやドバイ政府から歓迎される
特別なライセンスが取得しやすい
設立・運営が容易
中東アフリカ拠点の在庫管理(関税不要)
基本連邦法準拠だが、
外資100%設立可能
貿易事業除き、リモートワーク可能
UAE国外との取引の多いビジネス向け
デメリット運営・従業員採用時の手間
連邦法直結なので政治リスク高い
アクティビティーによってはローカルスポンサーや割高な資本金、雇用条件などが必要
オフィスが必要
従業員を雇うとライセンス・賃料高め

*1 スポンサーが必要になるケースはまだあったり、無限責任ができないなどのケース有り。

*2 法人税は55%と規定されているが、現在徴収されているのは外国銀行支店、石油・ガス・石油ガス会社となっています。

*3 法人銀行口座については、首長国やフリーゾーンによって、開設しやすいしにくいというのは実際のところあるようですが、まったくできないことはないです。

*4 WPS(Wages Protection System)という賃金保証制度という仕組みがあり、UAEの労働省(MOHRE)がUAEで働く労働者を保護する制度で、給与口座を開設し、そのルートで支払をするための雇用主の義務がある制度になります。

いろいろと書いていますが、

UAEやGCCにお客さんがいる場合やドバイで事業を行う必要があるケースは、メインランドが適しておりUAE国外にお客さんがいるケースやオンラインビジネスなどではフリーゾーンが適しております。

ご不明の場合は、面談時にヒアリングさせてもらいながら、どちらが適しているかをアドバイスさせてもらいます

法人銀行口座の難しさ

法人銀行口座開設の難しさは、以下です。

  • 書類準備(株主関連書類) *特に法人株主
  • 書類準備(株主英語銀行口座取引明細3ヶ月分書類)
  • ビジネスプラン作成(財務面、売上・資金流入経路等)

だいたいこの観点で難しいと言われており、設立の書類よりも多く要求され、審査の途中で追加書類を要求されるケースはざらですので、このあたりを抑える必要があります。

このあたりは、銀行員とのやり取りに慣れていないため何が必要かよくわからなかったり、書類準備のめんどくささから断念されるケースが多いように思います。基本的にはビジネスを行う上で、法人銀行口座開設は必要不可欠ですので、このあたりの、場所やアクティビティーに応じて、開設しやすい銀行というのが変わってきます。私の方では、丸投げでないきちんとした銀行口座開設サポートをしていますので、ご安心ください。法人銀行口座はビジネスの大前提となります。

メインランドに向いているビジネス

比較表にも書きましたが、以下のビジネスの場合、メインランドが向いています。

  • 小売
  • 貿易
  • レストラン
  • カフェ
  • 農業
  • 建設業
  • 修理サービス
  • レストラン
  • 不動産売買
  • 不動産仲介
  • 製造業

小売業・貿易業

Eコマースを除き、物を仕入れて売る場合、エンドユーザーに直接売りたい場合、あまり関税を払って購入する手間を負いたい人はあまりいないため、UAE国内やGCC域内をターゲットに販売する場合はメインランドに設立したほうが適しています。

UAE国内に代理店がいる場合は、フリーゾーンでも事足りることになります。

農業

農業資材などの販売でなく、農作物の栽培・販売の場合は、メインランドに設立する必要があります。但し、植物工場などの場合はフリーゾーンでも設立可能ですが、どこにすの農作物を販売するのかを検討すると、メインランドのほうがスーパーなどからは好まれます。これもビジネスモデル次第だと言えるでしょう。

不動産売買・仲介

ドバイの不動産を売買・仲介するには、RERAという当局の承認が必要になるため、メインランドのほうが適しています。実際に売買される不動産はほとんどがメインランド内にあるといっても過言では有りません。

美容

美容サービスの場合は、ロケーションの問題から、メインランドが適しています。美容製品を売買する場合、代理店がいるならばフリーゾーンでも可能、美容製品を自社で販売していきたい場合はメインランドが適しています。

建設業

UAE国内で建設業として工事などを請け負う場合は、メインランドのライセンスを取得している必要があります。

修理サービス

消費者がもちこんで修理をする場合、フリーゾーンだとそのエリアに入るのが手間だったりするので、メインランドのほうが好まれます。

製造業

メインランドでも可能ですし、フリーゾーンでも可能です。但し、メインランドのほうが費用を抑えられることでしょう。

設立サポート

ここには書ききれないほどの情報があり、適したビジネス、適していないビジネス、実は将来こんなことしたいなどの希望条件にもよって、どこに設立するかは重要です。

一度設立すると移転は難しく、一度清算するほうが容易で、また再度設立し、法人銀行口座開設するなどの手間や費用が生じてき、ビジネスに影響をもたらします。

UAEは容易に会社設立できるのは事実ですが、一度整理してスタートすることで、今後のよりよい会社運営ができる環境を手に入れることができることでしょう。

あわせて読みたい😊

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👇ドバイ移住に関する税制、タックスヘイブンについて。

👇ドバイでの法人銀行口座解説方法。

ドバイでの会社設立・ビザ取得

ドバイ会社設立で考慮すべきメインランド・フリーゾーン比較

こんにちは。ドバイパパ社長の外村です。今回はドバイやUAEでの会社設立時に決める必要のあるメインランド・フリーゾーンをどちらを選択するのがベストなのかを正しく比較・解説したいと思います。

会設立時に一生懸命検討すると出てくる悩みに答えていきたいと思います。

今回解決できる質問例
  • ドバイに会社設立を考えているけど、メインランドって何?フリーゾーンって何?
  • どこに設立するのが一番いいの?
  • それぞれのメリット・デメリットは何?予算は?
  • フリーゾーンは法人銀行口座開設が難しいってきいたけど?
  • メインランドでも外資100%で設立できるようになったけど、違いは?
  • 私のビジネスだとどちらが適しているの?

売上がたてばどこでもいい、と簡単に設立できるのがいいとおっしゃられるかたもいらっしゃるかもしれませんが、長期的にビジネスをし続けるためには、一度検討されるのにそこまで時間はかかりません。私は2017年からUAEに出てきて、支店や現地法人(メインランド)、そして自分の会社はフリーゾーンですが、意思決定にはかなり苦労しました。

そういった自分の苦労や依頼者への要望にお答えしながら感じているわかりにくさを、会社設立の意思決定に役に立てれば幸いです。ビジネスなどによって、適不適があり、コンサルティングサポートしてますので、Lineからお気軽にお問い合わせ下さい。

UAEのビジネスの統治体制と仕組み

UAEは連邦制を採用しており、これはアメリカの州制度と酷似しております。UAEの場合は、その州がエミレーツ(Emirates)と言われ、7つのエミレーツ(7首長国)で構成されております。ドバイ、アブダビ、シャルジャ、ラス・アル・ハイマ、フジャイラ、アジュマン、ウムアルクワインの7首長国です。

基本的には連邦政府と7首長国という分け方をしており、連邦政府は基本的にUAE全土をみ、省庁を管轄しております。基本的に会社法や労働法などの法律の大きな枠組みの策定は連邦政府が担っており、その枠組内で各首長国が独自に運用を行っているという状況になります。

UAEの会社運営は、日本で言う経産省(Ministry of Economy)が全体的な会社法などの統括・規制作りのもと、各首長国毎の市庁にDED(Department of Economic Development、経済開発局)という組織があります。ディーイーディーと言われます。

メインランドというのは、本土と訳せるのですが、通常一般的なUAEのエリアのことで、そこを取り仕切っているのがDEDになります。ドバイの場合は、Dubai DED、Abu Dhabiの場合はAbu Dhabi DEDです。例えば、ドバイのメインランドで会社設立する場合は、Dubai DEDに申請をする形となります。

フリーゾーンは日本で言う保税区や経済特別区というのがわかりやすいかと思います。UAEの中でも、指定されたりしたエリアにあります。UAEには少なくとも37のフリーゾーンがあると言われております。正式には45くらいだと言われていたりもしています。この数値が曖昧なように、想像以上にフリーゾーンが乱立しており、少しわかりにくい状況になっている側面もあるかと思いますが、混乱する必要はありません。ご自身のビジネスがどうかによって、すぐこのフリーゾーンがいいというのがだいたい絞れるようになっています。

基本的には、

  • ご自身のビジネスモデル内容
  • お客さんの国・エリア
  • 物流・商流・お金の動きや売上高など

このあたりを整理すれば、基本的にはどこで設立できるかを決定できます。

UAEでの会社設立のメリット

UAEで会社設立をすることのメリットを再度おさらいしましょう。

  • 中東アフリカ・西南アジア市場の玄関口
  • 多国籍のつながりからの横展開が可能
  • 税制
  • ビジネス・ライフ環境の良さ

メインランド・フリーゾーン比較

では、早速どちらにどういったメリット・デメリットがあるか見てみましょう。

Noメインランドフリーゾーン(FZ)
外国人保有100%可能 *1 100%可能
法人税*2なし なし
所得税 なし なし
設立スピード1ヶ月~1週間~
設立容易性アクティビティー次第
法人株主の場合時間かかる
アクティビティー次第
法人株主の場合時間かかる
会社設立費用中~高中 ~高
株主個人・法人可 個人・法人可
会社形態有限責任会社(LLC)
無限責任会社(civil company, sole proprietorship)
公開株式会社
支店、駐在員事務所など
有限責任
支店、駐在員事務所
会計監査必要FZ次第
ライセンス更新要件オフィス更新
ライセンス費用支払
会計監査提出(猶予有)
ライセンス費用支払
会計監査提出(FZ次第)
法人銀行口座可能可能 *3
給与支払い*4WPS制度有り一部除きなし
就労ビザ可能(オフィスに応じて) 可能
雇用制限オフィスサイズに応じる人数に応じてオフィス必要
アクティビティー横断不可(類似を除き)可能
おすすめ業種小売
貿易・小売
レストラン・カフェ
農業
不動産売買・仲介
美容
建設業
修理サービス
製造業
E-コマース
オンラインビジネス
貿易(中東アフリカ拠点)・倉庫
デジタルマーケ
コンサル
ITソフトウェア
ビジネスサービス
メリット実店舗・オフィスを持ったビジネスに向いている
販売時に関税等不要
UAEやドバイ政府から歓迎される
特別なライセンスが取得しやすい
設立・運営が容易
中東アフリカ拠点の在庫管理(関税不要)
基本連邦法準拠だが、
外資100%設立可能
貿易事業除き、リモートワーク可能
UAE国外との取引の多いビジネス向け
デメリット運営・従業員採用時の手間
連邦法直結なので政治リスク高い
アクティビティーによってはローカルスポンサーや割高な資本金、雇用条件などが必要
オフィスが必要
従業員を雇うとライセンス・賃料高め

*1 スポンサーが必要になるケースはまだあったり、無限責任ができないなどのケース有り。

*2 法人税は55%と規定されているが、現在徴収されているのは外国銀行支店、石油・ガス・石油ガス会社となっています。

*3 法人銀行口座については、首長国やフリーゾーンによって、開設しやすいしにくいというのは実際のところあるようですが、まったくできないことはないです。

*4 WPS(Wages Protection System)という賃金保証制度という仕組みがあり、UAEの労働省(MOHRE)がUAEで働く労働者を保護する制度で、給与口座を開設し、そのルートで支払をするための雇用主の義務がある制度になります。

いろいろと書いていますが、

UAEやGCCにお客さんがいる場合やドバイで事業を行う必要があるケースは、メインランドが適しておりUAE国外にお客さんがいるケースやオンラインビジネスなどではフリーゾーンが適しております。

ご不明の場合は、面談時にヒアリングさせてもらいながら、どちらが適しているかをアドバイスさせてもらいます

法人銀行口座の難しさ

法人銀行口座開設の難しさは、以下です。

  • 書類準備(株主関連書類) *特に法人株主
  • 書類準備(株主英語銀行口座取引明細3ヶ月分書類)
  • ビジネスプラン作成(財務面、売上・資金流入経路等)

だいたいこの観点で難しいと言われており、設立の書類よりも多く要求され、審査の途中で追加書類を要求されるケースはざらですので、このあたりを抑える必要があります。

このあたりは、銀行員とのやり取りに慣れていないため何が必要かよくわからなかったり、書類準備のめんどくささから断念されるケースが多いように思います。基本的にはビジネスを行う上で、法人銀行口座開設は必要不可欠ですので、このあたりの、場所やアクティビティーに応じて、開設しやすい銀行というのが変わってきます。私の方では、丸投げでないきちんとした銀行口座開設サポートをしていますので、ご安心ください。法人銀行口座はビジネスの大前提となります。

メインランドに向いているビジネス

比較表にも書きましたが、以下のビジネスの場合、メインランドが向いています。

  • 小売
  • 貿易
  • レストラン
  • カフェ
  • 農業
  • 建設業
  • 修理サービス
  • レストラン
  • 不動産売買
  • 不動産仲介
  • 製造業

小売業・貿易業

Eコマースを除き、物を仕入れて売る場合、エンドユーザーに直接売りたい場合、あまり関税を払って購入する手間を負いたい人はあまりいないため、UAE国内やGCC域内をターゲットに販売する場合はメインランドに設立したほうが適しています。

UAE国内に代理店がいる場合は、フリーゾーンでも事足りることになります。

農業

農業資材などの販売でなく、農作物の栽培・販売の場合は、メインランドに設立する必要があります。但し、植物工場などの場合はフリーゾーンでも設立可能ですが、どこにすの農作物を販売するのかを検討すると、メインランドのほうがスーパーなどからは好まれます。これもビジネスモデル次第だと言えるでしょう。

不動産売買・仲介

ドバイの不動産を売買・仲介するには、RERAという当局の承認が必要になるため、メインランドのほうが適しています。実際に売買される不動産はほとんどがメインランド内にあるといっても過言では有りません。

美容

美容サービスの場合は、ロケーションの問題から、メインランドが適しています。美容製品を売買する場合、代理店がいるならばフリーゾーンでも可能、美容製品を自社で販売していきたい場合はメインランドが適しています。

建設業

UAE国内で建設業として工事などを請け負う場合は、メインランドのライセンスを取得している必要があります。

修理サービス

消費者がもちこんで修理をする場合、フリーゾーンだとそのエリアに入るのが手間だったりするので、メインランドのほうが好まれます。

製造業

メインランドでも可能ですし、フリーゾーンでも可能です。但し、メインランドのほうが費用を抑えられることでしょう。

設立サポート

ここには書ききれないほどの情報があり、適したビジネス、適していないビジネス、実は将来こんなことしたいなどの希望条件にもよって、どこに設立するかは重要です。

一度設立すると移転は難しく、一度清算するほうが容易で、また再度設立し、法人銀行口座開設するなどの手間や費用が生じてき、ビジネスに影響をもたらします。

UAEは容易に会社設立できるのは事実ですが、一度整理してスタートすることで、今後のよりよい会社運営ができる環境を手に入れることができることでしょう。

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